除草剤の種類と安全性

雑草対策に頼もしく、安心・安全な除草剤

除草剤というと、環境破壊の代名詞として悪いイメージがあるかもしれません。もちろん除草剤を使うからには、環境へのなんらかの影響が、多かれ少なかれあることは事実です。しかし必要最小限の使い方、選び方を考えれば、除草剤は安全で低コストです。

たとえば、除草剤の替わりに、刈り払い機を使う場合、エンジン刈払機の事故は日常的におきています。作業する現場の者にとっては、「エンジン刈り払い機よりも除草剤が遥かに安全な道具」なわけです。

 

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刈り払い機

野外の現場では、除草剤は、いつも頼もしい存在です。除草剤は、農業生産をはじめ、道路や公園、鉄道や建物敷地内などいろいろな場所の管理現場で活躍するたいへん便利なものです。

市販されている除草剤は、安全性と環境への負荷がいかに少ないかを重視して開発されているので、正しい使い方をすれば、通常の範囲では問題ないでしょう。

人、ペット、環境にやさしい除草剤とは

人、ペット、環境にやさしい除草剤

グリホサートを原料とした除草剤はアミノ酸系除草剤とも呼ばれ今や除草剤のスタンダードです。グリホ剤などとも呼ばれていますが、ラウンドアップという商品が有名です。 特長としては非選択性である。

野外の現場では、除草剤は、いつも頼もしい存在です。除草剤は、農業生産をはじめ、道路や公園、鉄道や建物敷地内などいろいろな場所の管理現場で活躍するたいへん便利なものです。市販されている除草剤は、安全性と環境への負荷がいかに少ないかを重視して開発されているので、正しい使い方をすれば、通常の範囲では問題ないでしょう。

花、草、木の種類に関わらず除草効果が変わりません。

 

人、ペット、環境にやさしい除草剤

土に落ちると速やかに分解され無害化されるため、 木の周囲の雑草などにも使える。

 

グリホ剤は、地面に落ちると、土壌に吸着され不活性化します。このことは、近くに生えている植物の根っこに影響したり、地下水を汚染したりすることが無いことなどを意味しています。実際、泥水にグリホ剤を溶かして散布しても、効果が出ないそうです。

そして、土に吸着されたグリホサートはどうなるのでしょう? グリホサートは土壌中で2週間くらいで微生物によって、アミノ酸や水に分解されます。化学合成された物質は土壌中から消滅し、自然界に存在するものだけに分解されるのです。これが、グリホ剤(=アミノ酸系除草剤)が環境に影響を残さないと言われる理由です。まるで魔法のような除草剤なのです。 ただし、枯れるまでに1週間から1カ月などと時間がかかります。

葉茎から吸収され、代謝を阻害することにより、植物全体を枯らす。

グリホ剤グリホ剤の特徴として、土壌中でアミノ酸に分解されて環境に優しいということがあげられますが、このタイプの除草剤のもうひとつの特徴は「葉っぱにかけただけで、成分が根まで運ばれて、植物全体を枯らす」ということです。

植物に吸収された後、除草剤の成分が、植物の体内全体に行きわたるのです。このことを浸透移行性と言います。 浸透移行性があるグリホ剤(アミノ酸系除草剤)は「根まで枯らす」のが特徴です。

グリホエース

代表的な除草剤の種類

グリホ剤は何でも枯らす非選択性ですので、たとえば芝生の雑草に除草剤を使う時には、芝生専用の選択性除草剤を使います。 このように除草剤には様々な種類がありますが、一般家庭で、除草剤を使う場合には、グリホ剤と芝生用除草剤があれば充分対応できます。 一方で、様々の現場では用途にあわせて、いくつかのタイプの除草剤が使われています。 選択制除草剤(稲や芝用)

ある雑草にだけ作用して特定の有用作物には効かない除草剤を選択性除草剤と言います。 芝生を枯らさずに雑草のみを枯らす選択性除草剤としてはアージランやMCPPなどがあります。

 

アージラン MCPP

 

土壌表面処理除草剤

土壌処理型除草剤とは、地面(土壌)に対して適用し、植物の根から吸収されることによって効果を発揮するタイプの薬剤です。雑草の生えはじめ(発芽前~成長初期)に効果があり、雑草の発芽や成長を妨げる効果が期待できます。 芝生に使用する代表的な製品にシマジンフロアブルなどがあります。
家庭では危険な超強力除草剤(非農耕地用)

ホームセンターなどで、粒(粉)状の除草剤が売られています。「長期間草を抑える!」「屋敷・駐車場用」などと書かれているタイプの非農耕地用の除草剤です。全ての草木を枯らす非選択性除草剤です。

これらは土壌中に長期残留し根から吸収されて、非選択的に植物を根から枯らします。生えている雑草だけでなく発芽も阻害するので、長期間(半年〜1年近く)草が生えてこないほどです。超強力すぎるので、あくまで非農耕地用です。畑では使えませんし、このテの除草剤を処理したところは、しばらく畑にできません。雑草にかけたつもりが近くの庭木まで枯れることもあります。 散布もラクで長期間雑草を抑制する便利な除草剤ですが、鉄道や道路管理目的の除草剤を家庭用に作られたものです。

適切に除草剤を利用することで、煩わしい雑草の処理を驚くほど軽減させることが出来るため、管理が非常に楽になります。反面リスクも伴いますので除草剤を含めて農薬の取り扱いを熟知した業者を選ぶことも大切です。